Q103 解雇紛争の予防と対処HA
たとえ、解雇事由があったとしても、後々のトラブルを避けるためには、社員の任意退職を実現することが最良の方法です。有期雇用の場合は期間満了による雇用契約終了もあり得ますが、有期雇止めの場合も、解雇権濫用法理が類推されうるため、慎重な判断を要することは変わらないと言えます。
しかし、それがかなわず解雇する場合、被解雇者が不当に解雇されたと主張して訴訟等の紛争に発展する場合がありますので、解雇する際には解雇する正当な理由が存在したことを証明できるものをできるだけ数多く残しておくべきです。
1 任意退職の実現
正当な解雇事由があったとしても、当該社員がその解雇事由の事実自体を争ったり、事実自体は認めてもこれによる解雇は不当だなどと主張したりした場合、その紛争解決に労力を費やさねばならないこととなります。
そこで、後々のトラブルを避けるため、まずは何より任意退職(退職届)を実現する努力を行う必要があります。
2 解雇もやむを得ないとき
(1)証拠の重要性
どれだけ説得しても当該社員が退職しようとせず、解雇もやむを得ない場合、どのようなことに注意して解雇を行うべきでしょうか。
ポイントとしては、被解雇者が解雇の不当性を争ってきた場合にも適法性を主張できる十分な客観的証拠を残しておくべきで、場合によっては、一定期間、解雇の根拠が整うまでプロセスを踏む期間をとるべきもあります(気乗りはしませんが、根拠のない解雇を争われた場合のリスクは甚大です)。





