Q302 民事再生とは何ですか。
→民事再生は、一定の条件の下に、債務を大幅にカットして、原則として経営者の方を変更せずに、事業の継続を図る制度です。
事業継続のために新たに資金を調達することも一つの方法ではありますが、簡単に言えば、民事再生は、事業継続のために、支払うべき債務の金額を減らしてしまう制度といえます。
昨今の不景気により、金融機関からの資金調達自体が難しく、また、仮に資金調達をしたとしても、借入による資金調達は利息の支払いを生じさせるため、事業を圧迫しかねません。
そのため、民事再生による債務のカットは、多額の資金調達に匹敵する有力な事業継続のための方法とも言えます。
また、民事再生に伴い、不調な事業・不採算部門の営業をやめたり、他社へ譲渡したりM&Aを行うことも考えられます。
そして、民事再生を行うことで、債権者の方は、カットされた債権について損金処理をすることができる場合がありますので、債務を放置するよりも、債権者の方にとって役立つ制度となっております。
また、経営者の方は、会社の連帯保証人となっていることが多いですが、経営者の方個人についても、あわせて破産や個人再生を行うことによって、債務を免れることもよく行われております。
このように、民事再生による事業継続は、不景気の現在、中小企業の再建にとって非常に有力な方法であり、有力な選択肢と言えます。